結論から言うと「明確な推奨年齢はないが5歳〜8歳ぐらいがおすすめ」です。今時そろばん?って思われる方もいると思いますが、子どものうちにそろばんを習うことで暗算が速くなる以外にも右脳の発達や記憶力アップなどの効果も期待できます。

そろばんを習うメリット

真っ先に思い浮かぶのは「暗算が早くなる」です。一方でIT技術が発達してスマホに電卓もついてるし、表計算アプリもあるので暗算は不要になるのでは?という考えをお持ちの方も多いと思います。実は暗算以外にも多くの学習効果があるとが脳科学や発達心理学の観点からも証明されています。

そろばんと指と鉛筆

右脳の動きが活発になる

右脳の働きは想像力・創造力、空間把握能力、イメージ記憶、芸術的センスなど定性的な働きをしていると言われており、他方、左脳は、論理的思考、計算、分析など定量的な役割と言われています。そろばん=計算と考えると左脳への影響が大きいと思われがちですが、右脳へも大きな影響があります。

そろばんスキルを身につけることで、頭の中でそろばんの珠を組立て分解させて演算を進めるようになります。このことから右脳の鍛錬に役立つであろうということは昔からから想像されていましたが、最近までに、大脳生理学と脳の血流を精密に測定できる機器の開発により、右脳活性化に極めて有効であることが実証されるようになりました。

右脳が発達することにより発想力や創造力が上がり、さらには記憶力も上がります。

数系列の記憶保持能力が上がる

3~9桁の数字を読み上げて記憶してもらい、記憶している内容を口頭で答える実験をすると同年齢のそろばんを学んでいない者に比べて、そろばん学習者は記憶できる桁数も正確さも優れているそうです。さらに、その正確さは珠算レベルを反映していたそうです。これはそろばんの計算と同じく、頭の中の「そろばんイメージ」に数字を置くからと言われています。

空間的配置の記憶保持

こちらも実験によって証明されていますが、縦と横の3~5本の直線で作られた桝目の交点上に置かれた複数のドット(小さな黒丸)を数秒間見せて、その配置を再生させたところ、そろばん学習経験者はそろばんを学んでいない者に比べて高い得点を取ることが示されました。

空間的なドットの配置は、そろばんの珠と異なり数字としての意味は持たないですが、視覚的な「そろばんイメージ」を獲得するための訓練が、ドットの空間的位置に敏感になることにつながったと考えられます。

集中力がつく

そろばんのスキルを身につけるためには、たくさんの問題を解く必要があります。そろばんのテキストをご覧になった経験は一度はあると思いますが、計算だけの問題を決まった時間内でひたすら解いていくことが求められますので、そろばんでの計算スキル以外にも集中力が必要です。

そろばんで培った集中力は、そろばん以外の分野でも活かせ、忍耐力、頑張ってやり抜く力にも結びつきます。

習い始める年齢について

冒頭に述べた通り「明確な推奨年齢はないが5歳〜8歳ぐらいがおすすめ」と言われています。参考までに現在そろばん教室に通われている子どもの平均年齢は9歳というデータもあります。9歳というと小学3〜4年生に当たります。

そろばんを習い始める年齢についてはさまざま意見があります。個人差はありますが、数の概念が分かってくる4〜6歳から習い始めると良いともされています。理由は右脳の活動の観点から右脳が急激に成長する幼児期から始めることで脳の発達に期待できるためです。

しかし、まだまだ数を数えることが難しかったり、数字や計算の概念を理解していない中でスタートしても覚えるのも難しいですし、そもそもそろばんを嫌いになってしまっては元も子もありません。

そう考えると小学校に通い始め算数が始まった6〜9歳ぐらいから始めるのが良いのではないでしょうか。算数で数や計算の基礎は学習していますので覚えが早いです。またそろばんを習うことで学校の算数の授業での計算も早く正確になり、算数が一層楽しくなります。算数に得意意識を持つことは小学校高学年、中学生になってからも有効ですし、一度苦手意識を持ってしまうと立ち返って学習し直す必要も出てきますので、小学校低学年のうちから得意という自信を持つことが大切です。

そろばんを始める年齢には唯一の正解はありません。他の習い事も多く忙しい子ども達が楽しく続けられることが一番重要ですので、興味を持ったタイミングで始めるのがベストではないでしょうか。

また、子どもが飽きてしまったら無理に続ける必要もないです。しばらくお休みしてから何かのきっかけで再開するかもしれませんし、まずは嫌いにならないことを意識してみましょう。

どこで習うか

我々親世代からするとそろばんといえば近所のそろばん教室・珠算教室で習うのが一般的だったと思います。しかし、昨今比べてそろばん教室の数は減ってきています。お住まいの近くにあるかは、日本珠算連盟のページで全国のそろばん教室・珠算塾の検索が可能ですのでこちらも参考にしてみてください。

そろばん教室・珠算塾検索

また、2020年はコロナの影響もあり教室に通っての習い事が難しい年でもありましたが、ITテクノロジーを使いオンラインでのそろばん学習も可能になっています。

こちらの記事でご紹介していますのでこちらも併せてご参照ください。

【子ども向け】「オンラインそろばん」サービス比較

その他の自宅学習の選択肢としては、タブレットのアプリを使った学習方法もあります。ICT化が進んできており使い勝手の良いサービスも増えてきました。最初から教室に通ったりオンラインで受講することへのハードルが高いと感じられる場合は、まずアプリで子どもと一緒に触ってみるのもおすすめです。

【子ども向け】おすすめそろばんアプリ5選 iPad/iPhone向け

出典
右脳開発における珠算教育のあり方について
脳波から見た”そろばん”有段者のイメージ思考
珠算学習の波及効果と今後の展望

参考:【子ども向け】オンライン教育サービスまとめ